”キムタク”こと木村拓哉の徹底しすぎな役作り&役者魂に原作者含め感嘆!映画「無限の住人」完成報告会見
https://ilip.jp/I000146515日、都内にて映画「無限の住人」の完成報告会見が行われ、木村拓哉・杉咲花・福士蒼汰・市原隼人・戸田恵梨香・三池崇史監督が登壇した。

本作はコミック界のアカデミー賞とも呼ばれるアイズナー賞を受賞し、世界的に人気のある同名コミックスが原作。
実写映画化不可能とされていた伝説のコミックだが、海外の映画祭常連である三池崇史監督が映像化した。
主演には木村拓哉。
望まないのに不死身の身体にされ、生きる意味を失っていたが凛という少女と出会い、前向きに生きる事を選ぶ侍・万次を演じる。
三池監督が「今回のキャスティングは運命」と語る通り、木村が何十年もトップの俳優として色あせない存在感を持ち、アクションを具現化する能力、色気、作品が持つ哲学を支える人間力など木村だからこそ表現ができる役どころともいえる。
そして木村の役作りに対する徹底さも注目したい所。
独眼竜を演じる上で監督から特殊メイクや利き目以外を隠す事を提案されたが、原作の万次に忠実に見せるため木村は利き目である右目を完全に潰した状態で撮影に挑んだというエピソードや、着流し1枚に裸足で草履という衣装を徹底し真冬の京都での撮影にも関わらず、全身が映らないシーンでもこのスタイルを固持したというエピソード、そして会見では杉崎のシーンで自身が映らなくてもアクションを行っていたなどのエピソードも明かされた。
これに対して木村は「皆さんやられているし、特別な事ではない」と謙遜をしつつも
「佐村先生からのOKを頂くには、佐村先生が生み出したものに自分が近づかないと」と語り、原作者も含めその徹底ぶりに驚いたそうだ。
また今回1人対300人とのアクションシーンもあるが、これも木村自身で演じているとの事だ。
木村は「三池組の一員になれて嬉しい」と語りつつ、出演者全員が絶対に面白い物を作ろうという強い想いを持っていたとの事で「撮影も楽しませてもらったし、いっぱい感動もさせてもらった」と語っている。
なお今回、初の悪役で殺陣も初めての挑戦となる福士蒼汰。

福士蒼汰
ただ福士自身が自分が演じる役柄については「悪」だとは思っておらず、「他の人にとっては『悪』、でも本人にとっては『善』。悪を演じようとはせず、自分にとっての善を極めようと思って演じました」と語る。
また殺陣も斧を使用していたとの事だが、自分は1つでもすごく大変だった中、木村が複数の武器を使っている事に触れ感嘆したとの事で「原作でも人気ですし、見所の1つです」と語った。

緊張しているような表情も多かったが…


時折、隣の木村拓哉を笑い合う場面も。
なお市原隼人が演じたのは自分の汚れた欲望を叶える事しか頭にない 尸良(しら)。

市原隼人
「一匹狼でハイエナ、残虐。快楽に走る。」という役に対して、アプローチに悩んだとの事で「ハイエナは生きたまま捕食を行う。他に言えないような残虐な映像を見ながら、ここに快楽を求めるのが尸良なんだ」と思いながら役作りをしたそうだ。
また「スクリーンからお客様を殴りつけられるようなアクションをできれば」と語る通り、体当たりで迫力あるアクションをにおわせる発言も。
ただ、あまりに過激で「スクリーンの中でも、生きる事ができなかった」程のシーンもあったそうで木村に負けない映画への気迫を感じる事ができた。
なお、原作者である沙村広明もこの日の会見でコメントを寄せており、豪華すぎる布陣での映画化に感無量と語り「極上のエンタテイメントができた」「原作者としてこれ以上のものが無いと言える」と太鼓判。
これに対して出演者一同も笑顔で嬉しそうな姿を見せていた。
なお、市原と木村は撮影中にLINEを交換するほどになったそうで、木村も撮影が終わった後も市原の他の仕事に興味が向いたとの事でドラマやCMなどを観る度嬉しくなっていたそうでそれを市原に都度LINEしていたそうだ。
ただ市原の携帯が壊れてしまい一切既読が付かなかったようで、それが記者会見前に分かり改めてLINEを交換したとの事。
これに対して市原も木村の感想を自主的に語り出し、「こんな座長は初めて。僕は周りや世間的なイメージで人の印象を決めませんが、木村さんは自分よりも、時に自分の時間も削ってでも周りを優先して気に掛ける。こういう男になりたい」と語っていた。
また映画について三池監督は、自分たちのやりたい事をやり、やるべきことをやる事にこだわったとの事で「自分たちが楽しみながら、無我夢中で作ったものが結果的に日本人にしか作れない日本の物語として世界中の人たちにとって観た事のない価値あるものになるはず」とコメントを寄せていたが、会見では「映画祭は意識していない」としつつ、「やるべきことをやる事で結果として世界に通用する。媚びてもうまく行かないしすぐ見抜かれる。でもきっと色々な所で上演されていくと思うので楽しみです」と自信を滲ませていた。
映画「無限の住人」4/29 公開
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