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半月日文原版慢慢码(慢更)

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日文小说基本都不可能有日文txt,趁此机会边码边学日语,纰漏之处不要介意。日文水平较低码字慢,大概更得会很慢。。。


1楼2016-08-07 00:53回复
    第一卷
    前言
      いきなり入院した。僕にとってはちょっと早い冬休みみたいなもんだ。
      病院には同い年の里香って子がいた。彼女はわがままだった。まるで王女さまのようだった。でも、そんな里香のわがままは必然だったんだ……。
      里香は時々、黙り込む。
      砲台山をじっとみつめていたりする。
      僕がそばにいても完全無視だ。
      いつの日か、僕の手は彼女に届くんだろうか?彼女を望む場所につれていってあげられるんだろうか――?
    序曲
      僕は父親を下らない男だと思っていた。
      なにしろヤツは呑んだくれのギャンブルすきで、しかも妻子持ちのくせに女たらしだったのだ。実際、母親は泣きに泣き、苦労に苦労を重ねていた。そんなわけで、僕は父親を敵だと思い、常に嫌悪し、接触を避け、時に殴りあったりなどしていたわけだ。
      ところで、そんな父親がいつだったか、やけにしみじみした感じでこんなふうに言ったことがある。
      「お前もそのうち好きな女ができるんだろうなあ。いかか、その子、大事にしろよ」
      バカが、と思った。
      あんたはしてねーだろ、と。
      こっちのそんな気持ちを感じ取ったのだろう。父親は気まずそうな顔をしたあと、なにか思い直したような顔をし、次にムカッと来たような顔をし、そして最後になぜかまた妙にしみじみした顔になった。
      父親は言った。
      「オレだってな、昔は母さんのために命がけだったもんよ。いや、今でもだぞ。うんうん。今でもだ」
      説得力ゼロだ、と思った。
      カケラもそんな様子は見えねーぞ、と。
      ちなみに、そんなことがあったのは夏の真っ最中。気温が連日三十度突破するような、記録的に暑い夏だった。
      その姿を見て、やはり説得力ゼロだ、と思った。
      まあ、今になってみれば、あのセリフ説得力に欠けてわいても、父親なりの本心だったのかもしれないという気がする。確かに、あの時、父親の目には――長年の放蕩のせいですっかり薄汚れてしまった目なのだが――やけにキラキラした輝きが宿っていた。馬券を選んでるときの輝きとまったくいっしょだったので、まず間違いない。あれは本気の目だ。
      どこかの偉人が、
      「真実を告げるのは愚か者である」
      なんて格言を残してだがまさしくそのとおりというわけだ。
      今の僕には、それがわかる。
      父親の言葉は正しかった。
      そう――。
      今ならば、わかる。
      たとえ、少々ひどい目にあっていたとしても。


    3楼2016-08-07 00:57
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      2025-07-31 11:09:51
      广告
      不感兴趣
      开通SVIP免广告
      少々ひどい目というのは、ちなみにこういうことだ。
        里香の顔に雑誌をぶつけてしまったのは、ただの偶然だった。
        おもしろいマンガを見つけたので、僕はわざわざロビーからそのマンガが載っている雑誌を持ちだし、彼女の病室へと向かった。最近ずっと調子がよくない里香に、たとえほんの少しでも気晴らしをさせてやりたかったからだ。我ながら、いたいけで泣けてくる。飼い主に尻尾をブンブン振る犬っころみたいなもんだ。
        だが、そんな僕に彼女が返してよこしたのは、
        「ありがとう」
        でもなく、
        「裕一って優しいね」
        でもなく、
        ミカン攻撃
        だった。


      5楼2016-08-07 13:19
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        第一話  亜希子さんと少女と芥川龍之介
          「ふう――」
          息を吐くと、それはすぐさま白く凍りつき、やがて空気に溶けこんでいった。僕は立ち止り、空を見上げた。冬の夜明けは遅くて、もう五時だというのに、深く重い闇を湛えた空にたくさんの星が誇らしげに輝いている。
          一番強い光を放っている星は南空にあるシリウスだ。
          僕はそういう星の名前なんてよく知らないのだが、友達の司がやたらと詳しくて、いろいろ教えてくれたのだった。もっとも、今でも覚えている名前はシリウスくらいで、他はぜ-んぶ忘れしまったけど。
          少し歩くと、商店街にさしかかった。
          アーケードの下は、恐ろしく静かだ。
          死んだように眠っている。
          いや――。
          事実、死んでいるのだ。
          駅前から少しはずれたこのあたりは、もうすっかり寂れきっている。昔は賑わいのある商店街だったのだが、店の大半は潰れてしまった。かつて色鮮やかに塗られていたシャッターは今やすっかり錆びついてしまい、昼間でも開くことはない。シャッター銀座、なんて哀しい呼び方をされてるくらいだ。


        9楼2016-08-07 19:55
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          僕が小さかったころはまだ、こんなふうじゃなかった。
          なにか買いたいものがあるとき、町中の人間がこの商店街に来てたもんだ。いつも楽しそうな買い物客がいっぱいで、店の人たちは忙しそうに働いていて、このアーケードの下を歩いているだけでわくわくした。
          今でもまだ鮮明に覚えている風景がある。あれは、そう、僕が四歳か五歳のころだと思う。僕は母親に手を引かれながら、この商店街を歩いていた。周りには人がたくさんいて、誰もがせかせかと早足で、やたらと楽しそうな感じだった。そんな雰囲気だけで僕もなんだかとのしくなってきて,通り過ぎていく人々や、活気のある店を、きょろきょろと眺めていた。あのころ、この商店街は確かに町の中心だったんだ。
          今はもう、面影もない……。
          僕はたった十七年しか生きていないけれど、それでもこの商店街のアーケードの下には思い出がいくつも詰まっている。初めて本を買ったのはこの商店街の本屋だった。千円札を握り締め、買いにいった。初めて映画を観たのは、ここの映画館だった。キザな船長が主人公のSF映画だ。生まれて初めてお酒を飲んだのは、商店街の真ん中くらいにある寿司屋だった。そのとき、僕はまだ小学生にもなってながったと思う。


          10楼2016-08-08 22:45
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            「うまいぞお、飲んでみるか?」
            なんて言われたものだから、当時まだ幼くて純粋だった僕は本当においしいのだと思い、コップ半分くらいの日本酒を一気に飲み干してしまったのだった。
            もちろん、飲んだ直後、ふっ倒れた。
            目がくるくるまわり、世界ぐらぐら揺れ、なにもかもがぐにゃぐにゃになった。今でも、はっきり覚えている。真っ赤になってぶっ倒れた僕を見て、父親はあろうことかゲラゲラ笑ったっけ。まったく、最低の父親だ。


            12楼2016-08-13 23:08
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              まあ、とにかく、この商店街には思い出がいろいろ詰まっている、だから、だんだん廃れていくのを見るのはちょっとばかり寂しかった。アーケードの下を吹き抜けていく冷たく乾いた風、その流れを頬で感じるとき、心にも同じような風が吹く――。
              とはいえ、この明け方の時間、人に気配などないまま町が闇に沈んでいる瞬間が、僕はわりに好きだった。なにもかも正しくない世界で、ただこのときだけは、すべてが正しい位置におさまっているような気がするからだ。
              もちろん、そんなのはただの思いこみみたいなものだけど。


              13楼2016-08-14 23:34
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                此贴终结


                来自手机贴吧15楼2016-08-26 01:18
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